菊芋とは

キクイモ(菊芋、学名:Helianthus tuberosus)は、キク科ヒマワリ属の多年草である。
北アメリカ北部から北東部が原産地である。
現在では、ドイツ、アメリカ、フランスなどで研究が進められ、世界的に注目されている。
菊芋の主成分はイヌリンである。(以下参照)
イヌリン(inulin)は、多糖類であり、炭水化物の一種、果糖の重合体(フルクタン)の一種であり、同類の植物による貯蔵栄養素であるデンプンと異なりヒトの消化器では分解不能で、大腸の腸内細菌叢によって初めて代謝されるため、栄養成分表示では糖質ではなく食物繊維として扱われている。
また、プレバイオティクスとして腸内善玉菌の餌となり腸内フローラのバランスを整える。

菊芋の栄養素

菊芋の栄養素

①イヌリン:糖尿病、認知症、腎機能障害などの改善
②ポリフェノール:抗酸化作用、脂肪燃焼作用
③サポニン:免疫力、血流改善
④ペクチン:悪玉コレステロールの改善
⑤セレン:活性酸素除去
⑥ビタミンB群:疲労回復、成長促進、エネルギー生成

イヌリンとは

世界の糖尿病人口は爆発的に増え続けており、2019年時点で糖尿病有病者数は4億6.300万人にのぼることが明らかとなった。
これは、世界の成人人口(20~79歳)の11人に1人に相当する。
世界の糖尿病人口は2030年までに5億7.800万人に増えると予想されている。
とくに、日本や中国、東南アジア諸国、オーストラリアを含む西太平洋地域での糖尿病患者数は1億5.880万人以上で、世界最多の糖尿病患者を有する。

このような中、糖尿病の未病対策研究や治療研究として、菊芋に含まれる「イヌリン」の治験を繰り返してきた。

結果、糖尿病のコントロール指標となる、血糖値、HbA1cを有意に改善させ、中性脂肪や悪玉コレステロールをも軽減させる効果を証明してきた。

また、最近では、菊芋イヌリンが消費者庁が審査する「機能性表示食品」に認可されている。

イヌリンは、その他、腸内フローラの整備、毛根活性によるハゲ予防に有効である。